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軽度の脳梗塞には迅速な治療が鍵

軽度の脳梗塞には迅速な治療が鍵
:軽度の脳梗塞の発作後24時間以内に治療を行うことで再発のリスクを大幅に激減できる

Quick treatment key after minor strokes
October 9, 2007 Los Angeles Times

 軽度な脳梗塞の発作後24時間以内に治療を受けた患者は脳梗塞の再発率が低く,発作の3日以降に治療を受けた患者と比べ、再発率は80%低いことが判明しました。

 軽度で一過性の症状(ろれつが回らない,腕の脱力感,めまい等)がみられた患者さんの多くは、病院での治療を数日又は数週
間先延ばしにする傾向がみられました。また,軽度の脳梗塞症状に対し,緊急治療を開始しない医師もみられます。

 UCLAメディカルセンターのBruce Ovbiagele医師によると,軽度で一過性の発作を発現した患者さんの20%に3ヵ月以内に再発が認められました。

 1278人の脳梗塞患者を対象に,イギリス,オックスフォードの研究者が行った研究によると,再発防止には血液抗凝固剤及びコレステロール低下薬による迅速な治療が不可欠であることが判明しました。

 Lancet Neurology誌に投稿した同研究者らは,軽度で一過性の脳梗塞を診察するオックスフォード近郊の一般開業医師に,脳梗
塞を発症し、救急の手当を必要としない患者さんを指定のクリニックに紹介するよう依頼し,クリニックではアスピリン,スタチン又は血圧低下剤が処方されました。

 2002年~2004年に310人の脳梗塞患者を対象としたフェーズ1試験では,患者さんは3日以内(中央値)にクリニックに来院し、薬
剤の処方を受けました(中央値:発作から20日)。

 一方、2004年~2007年に行われた281人を対象としたフェーズ2試験では,患者さんは救急クリニックに来院し同日に投薬を開始しました。フェーズ1試験に参加した患者さんの90日以内の再発率は10.3%であったのに対し,フェーズ2試験では同期間内の再発率は2.1%でした。

 アメリカ人が軽度で一過性の脳梗塞を発現してから治療を受けるまでの平均的な期間は明らかではありませんが,数日から1週間と推測されています。米国心臓協会によると毎年70万人が発現し,このうち約15万人が死亡しています。

Quick treatment key after minor strokes
October 9, 2007 Los Angeles Times

2007年10月13日:脳卒中:skyteam2007

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