Medical News Japan

FDAのパネルは小児の風邪薬は効果がないと判断しました。
Panel Says Child Cold Medicines Are Ineffective
New York Times 2007/10/19


　メリーランド州、SILVER SPRING発―10月19日FDA(アメリカ食品医薬品局)の委員会で、専門家たちは、一般的な小児向けのOTC(市販)の咳止めや風邪薬には、効果があるという証拠がないことを今日圧倒的多数で票決しました。
　有名な小児向けの風邪薬に含まれる成分のうち、どれが実際に有効なのかを判断するためには、さらに研究が必要です。

　成人向けの風邪薬でさえ実際の効果は「それほど大きくはない」
とこの委員会の議長であるエール大学医学部のMary E. Tinetti教授は言いました。

　委員会では、有名な咳止めと風邪薬の症状を改善させる効果が偽薬よりも少ないという、数多くの研究について言及されました。

　また、委員たちは、風邪薬が子供と同様に、大人にとっても役立つという仮説を捨て去る時期だと言いました。

　「小児たちは単に小さい大人ではありません」と、委員会のメンバーのカルフォルニア大学のDavisメディカルセンターの小児科医のJesse Joad医師は言いました。

　これら小児の風邪薬、咳止めは、規制当局で成人の薬が小児にも有用であると一般的に考えていた1970年代初頭に承認されました。

　製薬企業は、大規模な研究を行えという勧告に従うかはまったく不明です。市販されれいるほとんどすべての薬は、もうだいぶ前に特許が失効してしまっています。したがって、製造業者がこれらの薬について研究を行うことは、逆に何もしないライバル会社にとって利益となってしまいます。

　委員会の票決では、アメリカ人が通常よく使う薬の大半について詳しい調査は一度も行われたことはありませんし、調査はされていないでしょうと注意喚起が行われました。

　臨床治験の基準は、過去30年で大幅に変化しました。しかし、何千もの薬が、規則のゆるい古い基準で承認されて、そのまま現在も市販されています。

　アメリカ国内では、約800種類もの異なった小児用咳止め薬と感冒薬が市販されており、39種類のうち一種類以上が用いられています。

　親たちは、毎年、38億回分の投与量、9500万箱の風邪薬を購入するのに5億ドル(570億円)を費やしています。

　研究では、これらの薬が効果があるということを立証することさえできませんえしたが、数多くの報告書によれば、これらの薬は危険であるとのことでした。

　アメリカ小児学会の副会長のDavid I. Bromberg医師は、小児学会では、「製品のラベルには、両親への警告で、6歳未満の子供には効果がなく、まれではあるけれど「危険である」と記載されなければならないと考えています」と言いました。

　「現在のこれらの薬のラベルは不正確で、不十分で、危険」ですとBromberg医師は言いました。

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Panel Says Child Cold Medicines Are Ineffective New York Times 2007/10/19