Medical News Japan

睡眠の質の低下は糖尿病を招く?

Disturbed sleep link to diabetes

BBC 2008/01/02

 夜間の睡眠を阻害されると糖尿病になるリスクが高くなるかもしれないとアメリカの研究で示されました。


 アメリカの研究チームは、ボランティアたちが深い睡眠に入りそうな時に覚醒させると、インスリン抵抗性が高まることを発見しました。

 インスリン抵抗性というのは、体が正常のインスリンの信号を認識できないことであり、これにより高血糖や体重増加、そして2型糖尿病となってしまいます
 この研究は米国科学アカデミー紀要で好評されています。

 従来の研究によって、睡眠不足と糖尿病には関連性があることが示されています。

 深い睡眠-徐波睡眠-の変化は代謝に影響があることも知られています。

Brain patterns/脳のパターン

 睡眠の質が血糖コントロールに影響するかを調べる為に、9人の健康な男性と女性が2夜連続して、彼らの正常の睡眠パターンがどういうものなのかを見るために監視されました。

 引き続いて3夜目、研究者たちは、被験者たちが深い睡眠-脳でデルタ波という夢を見ないくらい深い睡眠の時に出る脳波-に入ろうとすると、大きな騒音で起こしました。

 トータルで睡眠の時間は変化しませんでした。
健康ボランティアの被験者たちに、ブドウ糖を注射し、彼らの日中の血糖値とインスリンの反応性を調べました。研究者たちは、彼らのうち8人までもがインスリン抵抗性が低下していることを発見しました。

 研究を統括したシカゴ大学のErsa Tasali博士は、人口の高齢化と、肥満人口の増加と関係がある、2型糖尿病の目覚しい増加があり、その増加を促進する要因を理解することは重要だと言いました

 「我々は、以前、若い成人に対して睡眠時間の制限を行うと、耐糖能低下につながることを示しました」

 「今回の実験データはさらに、睡眠時間だけでなく睡眠の質の低下が糖尿病のリスクに大きな役割を果たしていることを示しています」

 今回の実験により「睡眠時間や睡眠の質を改善させる治療戦略は、2型糖尿病の予防や発病を遅らせるのに有望な治療としてみなされるべきです」とEsra Tasali博士は語りました。

 さらにEsra Tasali博士は慢性的な浅い睡眠と糖尿病は加齢と関連する典型的な因子であり、加齢に関係する睡眠の質が代謝の変化に関係するかを調べるかにさらに研究がひつようだと付け加えました。

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Disturbed sleep link to diabetes

BBC 2008/01/02

2008年01月03日:睡眠:skyteam2007

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