Medical News Japan

Footballers' 'repeat injury risk'
サッカー選手は繰り返し損傷を受けるリスクが高い

BBC,18 July 2006


研究者達は、マイケル・オーウェンのようなサッカー選手に関する恐ろしい事実を明らかにしました。


その記事によると、研究者達は、トップレベルのフットボール選手は、毎シーズンごとに同様の損傷を受ける事実を明らかにしました。


スウェーデンの研究によると、膝腱（ハムストリング）・鼠径部あるいは膝関節部の損傷に苦しんだ選手達は、次のシーズンにおいて同様の損傷を受けるリスクが３倍であることが判明しました。
この研究は、Linkoping大学によって実施された研究であり、British Journal of Sports Medicineに掲載されました。


オーエンは、英国のワールドカップ中に右膝前十字靱帯への損傷を受け、本年度彼が復帰する見込みはありません。


しかしながら、本研究では、足首の捻挫が定期的に起こるという証拠は見つけかっておらず、ウェイン・ルーニーがワールドカップの数週間前に受けたような中足骨の損傷については検討されていません。


本研究は、トップ12のスウェーデンのサッカー・チームに所属する197人の選手を対象としました。


研究者達は2001年と2002年の2シーズンにおける連続して起きた損傷の割合を調べました。

年齢の高い選手達で、２回以上の膝腱の怪我を負う傾向がありましたが、年齢と繰り返し怪我を起こす可能性との間に相関性はありませんでした。


『繰り返される行動パターン』


年齢という因子の代わりに、損傷はリスクを伴った行動パターンと心理的要因によるものであると研究者達は考えました。心理的要因とは、選手が一度ミスすると、その選手は再び同じミスを繰り返すといったものです。


さらに、ある損傷によって、さらに筋肉や関節を脆弱にする可能性があります。


 Lucozade スポーツ科学アカデミーの理事であるJohn Brewerr氏は、一流選手が直面する最も大きな問題のうちの1つは、損傷を受けてから回復するまでの休息期間及びリハビリテーションの期間が限られていることであると、言いました。


「クラブチームと試合に必ず勝たねばならないというプレッシャー下にあるマネージャー達の状況下で、選手達は、損傷は、チームのパフォーマンスに影響を与えるだけでなく、多くの場合、彼らのサラリーに影響するということを理解しています。」


「結果として、回復の課程に必須である、弱体化した筋肉・腱および関節の基本的強度の再構築のための時間が不適切に短縮化されることがあります。」


「もし選手達の損傷が適切にケアーされなければ、怪我は治癒したとしても、腱・靱帯や筋肉の基盤は最大限の力は戻らない可能性があり、選手達が激しい試合に復帰した際、類似したもしくは関連した損傷を再発するチャンスは高まります。


Brewer氏は、損傷中の貧弱な食事が、適切な回復の機会をさらに危険にさらす可能性があると述べました。