Medical News Japan

Shifts 'threaten women's health'
シフト(交代制)勤務は「女性の健康を脅かす」

BBC 2008/01/18

　夜間に働く女性たちは、家に帰ってから家事をしています。シフト勤務で働いている女性たちは、同じシフト勤務をしている男性に比べると健康を害して早期に退職しやすいことが研究によって明らかになりました。

このシフト勤務の健康リスクはすでに十分に立証されていますが、このデンマークの研究は男女の性差を明確に指摘しています。

　デンマークの研究者たちは、通常の時間に働いている男性と女性、それに夜間に働く男性・女性の両方で合計8000人について調査を行いました。

　交代制で働く女性のうち1/3以上に不健康のために早期に年金を要求する傾向があることが、労働環境医学の研究で判明しました。

　女性たちは-これは昼間の勤務あるいはシフト制の勤務ともに-男性よりも障害年金を受け取る傾向が強いことが、コペンハーゲンにある国立労働環境研究センター(National Research Centre for the Working Environment)のチームによい判明しました。

　男性のシフト勤務の労働者たちは、他の労働者にくらべても早期退職しやすい傾向は認められませんでしたが、女性でシフト勤務の労働者は、日勤の男性労働者・女性労働者にくらると障害者年金を受け取る傾向が高く認められました。

　研究者たちが他のリスク要因（喫煙、体重、社会経済的グループ）を考慮に入れた後でも、依然としてこの差が消えませんでした。

Women's issues／女性の問題

　この研究における「シフト勤務」は労働時間が変化している人、夜間に働くという人と定義されています。これあのシフト勤務者たちは、日勤の労働者たちと比較されました。

　これまでの研究によって、すでにシフト勤務とさまざまな健康状態-これには心臓病、乳がん、消化性潰瘍などを含みます-と関連があることが判明しており、同様に妊娠中に引き起こされる問題とも潜在的に関連があるとされています。

　ストレス、睡眠不足、そしてホルモンの阻害は要因としてすべてあげられました。

　「障害者の発生率がシフト勤務する労働者で高いとしても、それは驚きでもなんでもない。しかし我々は、この研究が示唆するように男性よりも女性が、どうしてシフト勤務に弱いのかに関する知識を持っていません」と報告書の著者であるFinn Tuchsen博士は言いました。

　しかし、職業の健康についての専門家たちも、これはおそらく女性動労者たちにかかる「二倍の負担」のせいだと推測しました。

　「女性たちは、家に帰って家事をする傾向が高く、そのため家事の負担と、シフト勤務の影響について我々が知っていることは結び付けられ、この結果は説明できました」 とSwansea大学のPhil Tucker 博士は語りました。

　Health and Safety Executive(衛生安全委員会事務局)の統計によれば、イギリスの労働人口3600万人のうちシフト勤務労働者は14％に上ります。

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Shifts 'threaten women's health'
BBC　2008/01/18

参考文献
　デンマークの労働市場
　イギリスの労働情報