Medical News Japan

アメリカ:ボトックスの危険性について民間団体がアピール

人気のしわ除去「ボトックス」療法の危険性、米市民グループが警告強化求める
AFP 2008年01月27日

 米市民グループ「公の市民(Public Citizen)」は24日、数百万人に使用されてきたしわ除去用薬剤「ボトックス(Botox)」の危険性に関する警告を強化するよう、米食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)に請願を行った。

 公の市民は「(ボトックスに含まれる)ボツリヌス菌の毒性についての警告を、直ちに強化する必要がある。(同薬品には)深刻な有害反応をもたらし、患者が死亡する危険性もある」と訴えた。同団体は過去に大統領選に出馬したラルフ・ネーダー(Ralph Nader)氏が設立した市民グループ。

 これに対し、ボトックスを製造・販売している米アラガン(Allergen)および同製品を利用する外科医を含む米国皮膚外科学会議(American Society for Dermatologic Surgery, ASDS)は共に、警告強化の必要はないと説明する。

 公の市民は声明で、「(米食品医薬品局が)今までに一度も、この毒物を使用する危険性を、患者や医者に対して告知したことがない」と述べる。

 同団体は、毒物が「身体の他の部位へ広がり、呼吸筋の麻痺や食べ物の飲み込みに障害を引き起こした」事例を示し、「気道や肺に食べ物や水分が流れ込み、吸引性肺炎につながる可能性もある」と、危険性を指摘する。

 同団体によると、1997年11月から2006年12月の間に、「ボツリヌス菌の毒性による有害反応が引き起こした」事例658件のうち、16人が死亡したという。

 アラガンは、「請願書で挙げられた危険性はすべて、既にボトックスに明記されている」として警告は十分になされていることを指摘し、「ボトックス療法が確立されて以来、ボトックスと関連した死亡者は一人も報告されていない」とその安全性を強調している。
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 ボトックスについては危険性がかねてより指摘されていますが、市民団体が監視しているという意味では規制当局もなんらかの形で動く可能性はあります。
 もっともチックなどで有用な場合もありますが、若く見せるために芸能関係の方が3ヶ月に一度、使用したりしているのはアメリカだけでなく日本も同様なようですが。

2008年01月27日:美容:skyteam2007

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